CO-CREATION 2001 環境と芸術の共創
 
シンポジウム 「共創の環境芸術をめぐって」  
 
7月8日(日)15:00〜17:00
東京芸術大学/陳列館
 
パネラー: くゲストパネラー>飯島 洋一、面出 薫、谷岡 郁子
  く分科会座長>   國安 孝昌、國松 明日香、クリストフ・シヤルル
シンポジウムの狙い
シンボジウム司会:山口 勝弘
第2回大会のテーマとして「Co-Creation 環境と芸術の共創」を掲げたのは、「環境芸術」という言葉によって捉えられる対象がまだ明確になっていないことが理由です。これは環境芸術学会が学会としてます取組むべき緊急の問題です。いまのところ「環境芸術」は野外彫刻や公共施設関連のデザインなどとして理解されているようです。しかし新しい世紀を迎えたいま、あらゆる場面で旧来の枠組みが通用しなくなっています。環境に関わる問題についても、誰がそれを考えているのかという問いから出発しなければなりません。行政なのか、学者なのか、あるいは芸術家なのか。それらに携わる人たちがある側面から問題を整理し、そうして導かれた解決を一般の人々に一方向的に提案するという方法でよいのかということが問題となっています。
「環境芸術」という言葉について本来考えるべきなのは、さまざまな環境の中に生きている人たち、住んでいる人たち、そして身の回りの環境をなんとかしたいと思っている人たちに他なりません。地域市民の中で環境芸術について考えていく道をつくる必要があるのではないかという思いが今回のテーマ、「co creation環境と芸術の共創」にこめられているのです。
大会ではこのような考え方を基本軸に、会員の人たちが具体的に関わった活動をケーススタディとした研究を発表していただきたいと思います。さらにその分科会を取りまとめるリーダーがその後開かれるシンポジウムにパネラーとして出席し、分科会での発表の要点の報告を行います。
シンポジウムでは3名のゲストパネラーを招いております。飯島洋一さんからはガエタノ・ペシェ、伊東豊雄、ジヤン・ヌーベルなどの作品を題材に自然と環境という観点からの報告をいただきます。また谷岡郁子さんからは会場の環境保護と跡地利用などに関して国際的な議論を呼んだ愛知万博の開催を巡って、市民クルーブを含んだ会議の事例について当事者の立場からの報告をいただきます。そして面出薫さんには自然の光と人工の照明の間に成立している現代の環境について具体的な研究をしている、市民参加の「照明探偵団」の活動などについて発表していただきます。
 
以上の分科会およびゲストパネラーの方々からの報告をもとに、「環境と芸術の共創」がどのような方法で行われ得るかということについて論じ合いたいと考えます。
 
ゲストパネラー
 
飯島洋一 (いいじま・よういち)

建築評論家/1959年東京都生まれ/83年早稲田大学理工学部建築学科卒業/85年同大学大学院修士課程修了/現在、多摩美術大学助教授/96年度日本文化デザイン賞受賞/著書に「王の身体都市」ほか
前世紀は自然に対する人間の意識が、ドラスティックに変化した時代でした。環境が人工的になり自然のありようも著しく変わりました。そうした中、私たちは自然とどう共創してゆけばいいのでしょうか。いくつかの建築作品を通して、その可能性を模索してみたいと思います。
   
面出薫 (めんで・かおる)

1950年東京生まれ/東京芸術大学美術学部デザイン科卒業後、同大学美術研究科修士課程修了/90年潟宴Cティングプランナーズアソシエーツを設立、代表取締役。幅広い分野の照明デザインのブロデユーサー、プランナーとして活躍するかたわら、市民参加の照明文化研究会「照明探偵団」を組織し、団長として精力的に活動を展開中。
 
環境芸術という言葉には、いわゆる彫刻とか絵画とかいうようなものでない何かを感じます。物ではなくその環境に仕掛けられた事件のようなもの・・・。その意味では光は環境に芸術を吹き込んだり、生態系を破壊したり、束の間の幸せを与えたりもします。シンポジウムでは建築照明デザインの実例と、市民参加の照明探偵団を紹介します。
   
谷岡郁子(たにおか・くにこ)

1954年大阪府生まれ/79年カナダ・トロント大学卒業、中京女子大学講師/85年より学校法人中京女子大学専務理事/86年より中京女子大学・同短期大学部学長/98年芸術工学博士(神戸芸術工科大学大学院)
 
自然と人間が関わる場合、いつの間にか出来上がる様々な社会的システムやルールが人々の間にしぱしば不信の構造をつくり、差異が強調される。その対立的な場を信頼の構造に変えていくにはどうすべきか。私が関わった万博開催の是非を契機とした討議のブロセスを題材に、環境と芸術の関わりについて皆様と共に考えることができれはと思っております。
 
分科会 
7月8日(日)11:30〜13:00
東京芸術大学/中央棟第一講義室

分科会 A    
11:30〜11:55
妻有アートトリエンナーレ、雨引の里と彫刻などの事例から
國安孝昌
(筑波大学)
茨城県大和村での「雨引の里と彫刻」、新潟県妻有郷での「越後妻有アートトリエンナーレ」とつづけて農村を意図的に展示場所に選んだ展覧会に参加した。一方は作家たちの自主企画、他方は6億を超える事情規模と比べようもない展覧会ながら、いずれも都市の芸術として発展してきた今世紀の美術の進み行きや文化のあり方に一考を提示する展示となった。そこで対照的な田舎、田園を中心コンセブトにした両展を経験した体験をもとに「手の入った自然」をキーワードに環境と芸術について考えたことをここで討議したい。

分科会 B
12:00〜12:25
彫刻家集団「サンク」が関わった公圏づくリ
--石山縁地の場合
國松明日香
(札幌市立高等専門学校)
札幌市南区にある石切り場跡地の公園化にあたり、行政と造園設計家そして5人の彫刻家集団「サンク」が連携して、設計・施工を進め、1997年に5カ年をかけて完成した都市緑地公園の事例をご報告する。従来の公園づくりと彫刻家の関わり方を改めるべく、計画段階より彫刻家が参画し、各ゾーンに明確な個性を持たせた。施設設計、色彩計画からファニチヤー類のデザインに至るまで、彫刻家集団「サンク」のアイデアが反映されている。

分科芸 C
12:30〜12:55
公的空間におけるサウンドアート
クリストフ・シヤルル
(武蔵野美術大学)
「音楽」または「サウンドアート」と言われている音による作品は、公的な空間に扱われる際、野外及び構内空間でコンサートやパフオーマンス、常設や一時的なインスタレーションなど、様々な形態が見られる。そこで、依頼者は何を求めてその音を依頼するか、作家はどのような条件で制作していくか、観客にとってどのような利点が生じるのか、どのように上記の三者のコミユニケーションが行われ、作品が出来上がるのかを、様々な企画を参照しながら考えて行きたいと思っている。
 
総 会
7月8日(日)14:00〜15:00
東京芸術大学/陳列館
次 第
司会進行
上野久二
1 開会の挨拶
会長
山口勝弘
2 議長団選出
3 総会
報告事項 (1)平成12年度事業報告
事務局
伊藤隆道
  (2)平成12年度決算報告
事務局
高須賀昌志
  (3)平成12年度監査報告
監査
吉田泰己
協議事項 (1)平成13年度事業計画案
事務局
伊藤隆道
  (2)平成13年度予算案
事務局
高須賀昌志
  (3)諸規則について
事務局
高須賀昌志
  (4)その他
4 閉会の挨拶
大会実行委員長
三田村峻右